青少年読書感想文コンクール 中学 定番作品

原稿用紙 約2.7枚分 

      青欧連載 黒い雨を読んでないけど感想文かいてみよう抜粋

新潮社 「黒い雨」の感想文です。

「黒い雨を読んで」2006〜2007年_青欧連載の09年にまとめました)

 



 私がこの本を読むきっかけとなったのは、
 インターネットでオススメ本として紹介されていたからです。そこには、一瞬の閃光とともに焦土と化したヒロシマ。不安な日々をおくる閑間重松とその家族…彼らの被爆日記をもとに描かれた悲劇の実相。原爆をとらえ得た世界最初の文学的名作。と紹介されていました。

 私は最初は、気に求めていなかったのですが本のタイトルが何となく気になり、インターネットで調べました。

 タイトルである黒い雨とは、原子爆弾炸裂時の泥やほこり、すすなどを含んだ重油のような粘り気のある大粒の雨のことだそうです。
 それは主に広島市北西部を中心に大雨となって激しく降り注ぎ、この雨は強い放射能を帯びているため、この雨に直接打たれた者は、二次的な被爆が原因で、頭髪の脱毛や、歯ぐきからの大量の出血、血便、急性白血病による大量の吐血などの放射能障害になり突然死亡した者が多く、川の魚はことごとく死んで浮き上がったり、井戸も汚染されたため、この地域の井戸水を飲用した者の中では下痢をすることが非常に多かったそうです。

 私はより興味をもち、この本を読み感想を書くことにしました。

 ストーリはヒロシマの原爆について書かれたものでした。被爆の惨状を閑間重松とその家族についてのお話です。
 ヒロシマで被爆した閑間重松。重松は姪の矢須子が原爆病患者だと思われて、縁談がまとまらないことを気にし、矢須子と自分の日記を清書して村人の誤解をとこうとしました。清書作業で写される日記によって,悲惨な原爆体験が再現されていきます。
 そして清書も完了に近づいたある日、矢須子が原爆病を発病していることがわかりました。なんと街に降った放射能が含まれている黒い雨を浴びたのが原因らしかったのです。重松もいろいろと努力をするが矢須子の病状はよくならなりませんでした。清書がおわったとき、矢須子の病状は既に奇蹟に頼るしかないほど悪化してました。
 大量破壊的な爆風や熱線に加えて、後々、障害を引き起こす放射能線は残酷だと思いました。放射能を大量に浴びた病人を看護していた人が先に死んでしまったり、矢須子のように後から原爆症を発病する人もいる。生き残っても、常に発病の恐怖と世間からの偏見に苦しめられる。戦後に生まれた自分でも原爆の本当の怖さが本当に伝わってきました。
 また、私はこの作品を読み、命の尊さ、力強さを感じずにはいられませんでした。そして原爆の悲惨さを感じました。このようなことは二度とあってはならない事だと思います。
 この本は戦争と言う何の意味もないことを二度と繰り返さない為にも、一度は読むべきだと思いました。